2010年08月09日 (月)

キューバ4×-3米国
12:00からの3位決定戦、日韓戦を観てからの神宮昼寝を挟んでいよいよ本題の決勝戦キューバ-米国である。
残念なことに日韓戦が終わった後に帰ってしまった人はたくさんいたが、その帰った人の半分くらいの人が新たに入ってきて、まあそれでも閑散な中で試合が始まりそうだ。
今回の席は、3位決定戦での後ろの方の日陰部分ではなく、ナイターということもあってバックネット裏5列目に陣取った。周りは3位決定戦とは違った野球好きの1人おじさんや1人学生が多く、大変興味深い席だ。
試合開始30分前くらいに、神宮球場のトイレで用を足してたら隣の便器にキューバ代表のコーチがやってきた。なんかキョロキョロしていて話しかけたかったが如何せん何言えばいいのかわからん。出るときにレフトの線審の鈴木さんがトイレに入ってきてなにやら気さくに話している。スペイン語やろうかなと感じたな~。
ちなみに彼はコーチで入っている元中日のリナレスではなくイブライム・アベルオフ・ガルシアさんという人。
日本人の関心はニュースなどから見るに、やはり日本戦のほうが圧倒的に高いが、こちらは決勝戦というだけあって試合としてはけっこう重要なものである。それを表すのにふさわしいかはわからないが始球式の投手がキューバのかの有名なフィデル・カストロ前議長の息子である、国際野球連盟(IBAF)第3副会長のアントニオ・カストロ氏。そしてバッターが王貞治さんである。
少ない観客の拍手喝采と一発を期待する声援の中、王さんはカストロ氏の投げた高めの球をそれこそ豪快に空振りし、観客からは大歓声を受けていた。
試合はそれこそ決勝戦にふさわしいというか、稀に見る、いや見たことのないくらいの好ゲームだった。
キューバの先発ゴンザレス、アメリカ先発のコールの両投手ともがそれこそメジャー級の投球をし、緊張感抜群の投手戦で試合は動いていった。後から調べるとコールは高卒時にヤンキースからドラ1指名を受けているような選手だった。どちらも150㎞を超すストレートを投げ、日韓戦とは10㎞くらいの差があるように思えた。
大学野球といってもアメリカにはもう少しでメジャーリーグみたいなような選手がたくさんいるし、キューバに至っては第2回WBCに出場した選手が6人いるなど、大学と銘打ってるだけである。本当にレベルの高い真剣勝負である。
7回までは両投手が踏ん張って0-0で進んでいった。四死球は出さず、締まった試合である。
そして8回、アメリカ側がソロで先制すると、その裏にはキューバ側がこれまたソロで一挙に同点。1点はいるだけでここまで盛り上がる試合なんて見たことがない。ホームランが出た後には両軍ともにサヨナラホーマを打ったかのようにホームベースの周辺に集まって選手を出迎えるのである。
そして9回裏、キューバのモレホンが先頭打者で2塁打を放ち一気に勝利ムード。その後、敬遠などで無死満塁となってしまい、もうキューバベンチが大騒ぎである。騒ぎすぎてベンチから大きく出てしまい審判から注意されるほど。
ここでアメリカ側は賭けてみたのかわからないが、それまでにファーストを守っていたニック・ラミレスを登板させる。この時、マウンドで練習していた投手は手を広げて何が何だかわからない様子だったが、とにかくファーストの選手が登板である。
こんな緊迫した場面で登板というから緊張しているだろうが、とりあえず打者に初球ストレートを左腕から放った。ビジョンに映った球速表示はなんと111㎞!えっ、マジで。観客側からはちょっと苦笑いである。
しかし、その打者をピッチャーゴロホームゲッツーに抑え、スタンドは大盛り上がり。次打者もセンターフライに抑えて、なんと無死満塁を0点で終えてしまった。アメリカ側・スタンド共に大歓声でニック・ラミレスを迎えて、いよいよ無死1・2塁からスタートするタイブレーク突入である。
表でアメリカはバントから内野ゴロと、ニック・ラミレスの1塁へのヒットで2点を獲得。その裏もそのままニック・ラミレスがマウンドへ上がった。
キューバ側は少なくとも2人返さなければならないので、小細工などせずに強行に行った。先頭打者の3番オリベラはニック・ラミレスの外側の投球をセンターへ大きく弾き返した。スタンドは総立ち上がりになったが打球はその前で失速。なんとか1アウトである。
このままアメリカの勝利に終わるかと思いきや、次の4番デスパイネがニック・ラミレスの投げた懸命ながら遅いストレートを左中間に弾き返しそのままスタンドへ。逆転サヨナラ3ランホームランである。キューバの優勝決定。スタンドはスタンディングオベーション
素晴らしいゲームに対して拍手が送られた。
いや、正直こんな好ゲーム見たことがないし、これからも見ることは厳しいだろうというような素晴らしいゲームだった。観客はあまりいなかったがここに立ち会えた人は幸運であると思う。
うん、すごかった。すごい。
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